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新資本主義

2021年12月01日

選挙も大分前に終わりましたが、そこで“新資本主義”というのが争点になっていました。今の資本主義は限界なのだそうで、何かと修正をしなければいけない。一見新しいようですが、別にちっとも新しくありません。私が40年ほど前に大学で履修した経済学の授業では、混合経済というのを先生が教えてくれていました。もはや純粋な資本主義や共産主義など存在しない。どちらもお互いの要素を取り入れて修正され運用されている。つまり今の経済はすべて混合経済だというものです。資本主義をどうやって修正するか。それは、富を持つ者から多く吸い上げ、社会福祉として持たざるところへ分配することにより行われる。選挙では与党も野党も同じことを、さも新しいことのように言っていましたが、実は何も新しくありません。40年前に聞いたのと同じ話です。ただ、与党と野党の違いは分配だけでなく成長も目指すかどうかなのだそうで、この40年、政治は進化しているというよりも幼稚っぽくなっている感が否めませんでした。

聞くところによると、先進国の中でこの30年で経済的成長が止まっているのは日本だけなのだそうで、今や国民一人当たりのGDPは韓国にも抜かれてしまったとのこと。しかしだからと言って、日本国民は貧しくなったのか。そんな実感を持っている人が、一体世の中にどれくらいいるのでしょうか。30年前と言えば日本はまだ不動産バブルがギリギリ生きていて、焼き肉も車もみんな意味もなく高価でした。まあそれでも、会社のお金や人のお金でそういったものをたまに楽しんで豊かさを感じていましたが、とは言えそんなものはたかが焼き肉であり、車でもいくら大金を払ったところで大して本質が変わるわけではありません。

それが今ではどうでしょうか。安くて旨い焼き肉はいくらでもあるからいつでも食べられる。車などそもそも持つ必要がない。シェアすればよい。無くても何も困らない。オンラインショッピングや宅配が進化して、買い物など行かなくても欲しいものは何でも自宅に届く。そして何よりも、今では小学生までがスマホを持っており、好きな時に好きな情報を好きに受け取り、さらには発信して楽しむことができる。

この30年でGDPは成長していないかもしれませんが、国民一人一人が享受できる利便性や文化的満足度はものすごく成長しているのです。そういう意味での成長なら、先進国の中で日本が一番成長しているのではないでしょうか。他の国はどこも、いわゆる既得権益層に富が集中してかなりのインフレを起こしてしまっているので、こうした新しいサービスを享受できる国民の割合は必ずしも高くありません。日本のように小学生までみながスマホを持っているとまではいきません。

新資本主義の本質は何か?それは、技術革新による生産コストの低下が引き起こす金銭的価値の崩壊だと私は思っています。つまり成長を金銭的価値で測ることにはもはや意味がないということです。そうではなくて、成長は国民の一人一人が享受できる利便性や知的満足度で測られなければいけない。その意味では日本は十分に進んでいる。かつて日本は、世界で唯一成功した社会主義と言われたこともありましたが、新資本主義の上でも既に成功しているのかもしれません。

 

代表取締役 CEO 奥野 政樹

 

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