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私の通った中学校

2021年10月01日



東京都世田谷区立桜丘中学校。私の通った中学校です。それが今、ちょっと話題の中学校になっているということを聞きました。何でも、校則も定期テストも制服も廃止してしまったとか。公立中学でなぜこのような大胆なことができるのかわかりませんが、とにかくこれは事実だそうです。生徒は好きな時間に登校してよい。授業も嫌なら受けなくてよい。別に教室で勉強する必要もないから、廊下や職員室前、校庭で勉強する生徒多数。スマホの持ち込みはもちろん自由。果たしてこれは学校なのかと耳を疑いますが、本当にそうなっているようです。

なぜこうなったかと言うと、それまでは「荒れていて怒声が飛び交っていた」のを、新しく来た校長先生が自由にやらせろ、とにかく危険がないなら怒鳴るな、と言って、このように過激な規制緩和が行われたとのこと。成果は上々で、学園に安寧は戻り、生徒の学力も向上。有名高校合格者が多数出るようになったのだそうです。

このニュースに触れて、久々に私が通っていた40数年前を思い起こしました。そう、当時も桜丘中学校は荒れていました。ただ、「荒れている」の意味は今とは違っていたと思います。今の「学校が荒れている」とは、いわゆる学級崩壊状態を指します。つまり、学校や教師による生徒の統制がまったく効かないアナーキー状態に陥り、校内は騒然とし、怒号が飛び交うようになることです。それに対し、私の中学生時代の「学校が荒れている」というのはいわゆる「校内暴力」がはびこっていることを言いました。

私の通っていた頃の桜丘中学も、生徒の自主性を重んじるとの趣旨から制服はなく、校則はあったのでしょうがあまり意識はさせられませんでした。しかし、校内には至る所に「暴力追放」の貼り紙がされていました。そのような状況でも大半の生徒はまあ「普通」なのですが、中にはいわゆる「不良グループ」と呼ばれる存在があり、このメンバーが突飛なことを次々やらかしてくれます。まず、服装は特攻服、真っ白な上下に日の丸、十二単のようにズボンの裾を数メートル引きずっています。頭はもちろんリーゼント。校内でアンパン(シンナー)やってラリってるわ、弱い教師はイジメるわ、昼間から窓ガラスを割るわで常に大騒ぎ。極めつけは、なぜか校内に自分たちの排泄物をばらまくという意味不明の「糞転がし事件」を引き起こしていました。とにかく暴れることが大好きで、いつも近隣の中学校の不良グループと抗争を繰り返しています。ちなみに、優等生のこの私もなぜか一度助太刀を頼まれ、危うく抗争に巻き込まれそうになりました。一方で世田谷連合なる不良グループの学校横断組織もあり、その集会がある時は、授業中に他校の仲間がバイクで迎えに来て学校を出て行ってしまいます。

結局は、私の卒業後に何か大きな不祥事があって、生徒の自主性は学校を壊すと結論づけられ、制服が導入されたと聞きました。それ以来、桜丘中学校のことは忘れていましたが、今こうしてまたメディアを通じてニュースに触れることができて、何とも懐かしい思いに駆られました。時代は巡り巡り、また学校が「荒れて」しまった挙げ句、今度は制服廃止というのもなかなかアイロニックで面白い。

しかし、今も昔も学校というのは、つくづく学問をするにはまったくもって適さないところであるということは変わらない。学校とは人間形成の場であって、勉強をするところではないのです。いや、今の桜丘中学校が授業に出なくていいよという方針をとって初めて、学校が学問所として機能するようになったというのは考えさせられるものがあります。

最近は、自分のスマホを持ち込まなくても生徒は一人一台タブレットを支給してもらえるようですね。どうやら、オンラインによるリモート授業も推進されているとか。けれども、そういう政策を推進している人達が、学校というものの実情や本質をどのくらい理解しているのかということに改めて思いを馳せさせる、私の母校の最新レポートでした。

 

代表取締役 CEO 奥野 政樹

 

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