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2019年、ステレオ・タイプを背負い投げ INAP Japan!

2019年01月

表題は、新年の当社のキャッチ・フレーズです。本当は「当然からの不敵の脱却」で一度決めたのですが、どうも社員の反応がよくないので、試しに表題のものを提案してみたところ、こちらの方が断然よいとの声が多数だったため、これにしました。しかし、そのように大衆迎合的に勢いだけで決めてしまったので、改めて見ると意味がよくわかりません。

 元の意味は、日々慣れ親しんで疑いの目を持たなくなってしまっているものを本質から見直し、常に新しいやり方、考え方、ものの見方をしていくことを心がけようということです。このような挑戦はなかなかに怖くて踏み出せないものですが、果敢に、つまり「不敵に」やっていこうという意図でした。

 しかし、これが「ステレオ・タイプ」となると少し意味合いが違ってきます。ステレオ・タイプというのは、ある属性を持つ人やものの集団がある一定の特性を持つと決めつけて考えることを意味します。男だから、女だから、外国人は、あの会社の人は、最近の若い人は、ゆとり世代は、…こういうのがステレオ・タイプです。もっとひどいのになるとA型だから、B型だから、O型だから、AB型だから、みたいなものもありますが、ここまで来ると、ステレオ・タイプを通り越してただの妄想と言うべきかもしれません。

ステレオ・タイプなものの見方というのは、一般的にはよろしくないと言われています。確かにタイプを括る属性があまりにも大雑把だったり、単なる妄想や偏見に基づいたものである場合には、そういうステレオ・タイプに根差した言動や判断は合理性を欠き、有害な場合が多いのだと思います。ただ、人間というのはAIと違って、常に中立的で感情の入らないものの見方ができる存在ではないのです。また、そういう中立的なものの見方をする人とは、逆に言えばどこか人間味が感じられず、捉えどころがないと言いますか、コミュニケーションが成り立たなくなりがちです。

当社は、アメリカを相手に仕事をすることが多い会社です。そうすると、どうしても日本人の几帳面さや事務能力の高さが日々際立ちます。その一方で決断や行動という意味では物足りなさがある。対して、アメリカ人の発言力とここ一番での爆発力は素晴らしい。私は日米のビジネス・マインドの違いについて意見を求められることがよくあるので、その度にまずはこのようなことを言うわけです。これはステレオ・タイプです。もちろん、日本人にもアメリカ人にも色々な人がいます。しかしだからと言って、「色々な人がいますから一概にはお答えできません。」みたいな回答をしたところで、つまらないだけで何も得るものはありません。やはり、ステレオ・タイプにものを括ってみるというのは、コミュニケーションを成立させるのに相当程度必要なことではないかと思うのです。

 けれども、そのステレオ・タイプに凝り固まってしまって何事もそれで決めつけることのないようにするのが重要で、実際に事に当たるときには、そのステレオ・タイプとは別の次元で目の前で起こっている事実に柔軟に対応していくことが大切なのではないでしょうか。

最近、当社でこんな事例がありました。米国INAP社のサイトに掲載されている動画の英語ナレーションを差し替えて、日本語バージョンを作ることになりました。当然、我々は元の動画ファイルを送ってもらい、日本のナレーターを使って制作するものと思っていました。ところがアメリカ側のマーケティングスタッフは、「オリジナルの動画を作ったプロダクションに頼めば、費用が安く済むし簡単。」と事も無げに言うのです。アメリカ人的シンプルさ。いや、ここは言葉を選ばずに言わせてもらいましょう。短絡的すぎます。「やっぱりアメリカ的仕事の仕方。どうせおかしな日本語のナレーターが、尺も考えずに動画の動きとまったく合わないナレーションにしちゃうに違いない。」そして結局駄目だねということを証明して、日本で作り直しになる。我々はそう考えていたのです。ステレオ・タイプ全開で。

案の定、すぐにナレーター候補を数人出してきたはいいけれど、どの人も日本語はそこそこできてはいるものの、やはりどこかしっくり来ない。ただ、中に一人、本当におかしい日本語の人がいました。「可笑しい」と言う方が正確かもしれません。「微妙にヘンな日本語より、いっそこれでいこう!」作るべきものは美しい日本語ナレーションの動画。それにはアメリカ的シンプルアプローチでは到底無理で、最終的には日本で綿密かつ繊細に制作しなければならない。そういったこれまで囚われていたステレオ・タイプから踏み出して、我々は「えいや!」と振り切ってみたのです。

結果的には、Web会議を通じて日本のマーケティングチームがレコーディングに参加し、可笑しな日本語の笑っては済まされない部分に何度もダメ出しを繰り返して、ナレーターの彼も文字通り悲鳴を上げながらの悪戦苦闘の末、日米共作動画は最高の形で仕上がりました。アメリカ人的オープンでパワフルな仕事の仕方と、日本人的細部にこだわる仕事ぶり、2つのステレオ・タイプのベスト・マッチになったと思います。

こう考えていくと、今回のキャッチ・フレーズの「背負い投げ」というのは一概に「やっつける」とか「撲滅する」という意味ではなく、「くるっとひっくり返す」とかあるいは「豪快に裏切る」というようなことなのかもしれません。今更、「かもしれません」というのも頼りない感じですが、「一年のキャッチ・フレーズは社長の強い思いがこもったもの」というステレオ・タイプを捨てて、色々な解釈の余地を残すというのも、たまにはよいのかもしれません。

 こんな当社ではありますが、本年も変わらぬご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします。

 

代表取締役 CEO  奥野 政樹

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